育(そだてる) 47 - かわいがり子育て

かわいがり子育て ホーム »  » 育(そだてる) » 育(そだてる) 47

育(そだてる) 47

4 子育てに迷ったときは
  -赤ちゃんの心がもっとわかるためのQ&A-
                                                                                愛育病院名誉院長 内藤寿七郎
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

* Q5 仕事を持っているので、なかなか子どもと接する時間がないのですが……
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
A:たしかに、仕事を持っているお母さんの最大の悩みは、子どもと接する時間が短く、子どもに思うように愛情を与えられないということでしょう。
 愛情が足りなくて、性格が暗くなったり、ひねくれたりしないか心配で、私のところへ相談に見えるお母さんが少なくありません。けれども、子どもヘの愛情の深さは、けっしていっしょにいる時間の長短で決まるものではないのです。それが証拠に、働きながら、惜しみない愛情で子どもを包み、りっぱに一人前に育てたお母さんがたくさんいるではありませんか。
 たいせつなのは時間ではなく、密度なのだという強い気持ちをもっていれば、子どもと長時間離れていることも、けっして育児のマイナスにはなりません

 子どもは、朝、出かけて行ったお母さんの帰りを首を長くして待っています。そして、「ただいま」の声を耳にするやいなや、玄関にかけだし、ときには、とびはねてうれしがります。
 この瞬間のお母さんの態度が、たいへん重要です。子どもに愛情を感じさせるかいなかは、ひとえにこの瞬間のお母さんの態度にかかっているのです。
 子どもが大喜びで迎えてくれたら、すぐその場で抱きあげてください。二歳くらいまでは、とくに、すぐ抱きあげることがだいじです。「いい子にしてたかしら」などとやさしく声をかけて、ほおずりするだけでよいのです。お母さんの中には、「人混みで汚れているから、手を洗ってからね」とか、「今はちょっと疲れているから」とか言って子どもの要求をはねつけ、何分かたってやっと手をさしのべる人がいます。しかし、手を洗ってから、一息ついてからではもう遅いのです
 朝別れてから、その出会いの瞬間を待ちこがれていた子どもの気持ちは急速にさめ、子どもは自分が受け入れられなかった悲しみでいっぱいになっています。

 汚れた手でさわって子どもをバイ菌に感染させたくないという気持ちも、すこし休みたいという気持ちも理解できなくはありません。けれども、そのために、親子の貴重な接触の機会が失われると、お母さんにとっても子どもにとっても不幸な結果を招くことがあります。
 つまり、子どもの満たされない欲求が夜尿症、空ぜき、八かみ、オナニーなどになって表われてくるのです。

 どんな理由があろうとも、子どもが甘えてきたら、その場で甘えさせ、求めてきたらすぐに応じてやるよう心がけることがだいじです。その瞬間の接触で、それまで空っぽだった子どもの″愛情タンク″は満タンになり、子どもは安心するはずです。
 そのあとで、「手を洗うからね」「ちょっと休ませてね」と言えば、子どもも納得して、お母さんのじゃまをするようなことはありません。ここでは、仕事を持つお母さんに対してお話を進めてきましたが、いつも家にいるお母さんが二、三日家をあけて帰宅した場合も、これと同じことが言えます。

     **********
 今日のお話、お子さんを早くから保育園に預けているお母さんにとっては、とても心強く、心の支えになるお話ですね。要はお母さんの気持ちの持ちようなのだということでしょう。佐々木正美先生も、保育園にお子さんを迎えに行く際に、たまたま仕事で遅くなってしまった場合、お母さんはえてして、「遅くなってごめんなさい」とお子さんに謝ることが多いのですが、そうではないと教えておられます。そういう際には「保育園で、いっぱい遊んでくれてありがとう。〇〇ちゃんのおかげで、お母さんもお仕事がちゃんとできましたよ。明日もまた、保育園で楽しく遊ぼうね」というような声掛けをしましょう、表現は正確ではないかもしれませんが、「謝る」のではなく「感謝する」気持ちが大切と書いておられます。私も両先生のお話をそのまま、お母さんにはお伝えしています。
関連記事
コメント
非公開コメント

トラックバック

https://weareok.blog.fc2.com/tb.php/620-39efb806